
スマホ、ドライヤー、ゲーム機、電気シェーバー——小さな電気製品の手放し方にも、受け皿があります。小型家電リサイクル法です。そしてもうひとつ、いま社会問題になっているのが電池の捨て方。グループGの締めくくりは、火事を出さない「さよなら」の作法です。ごみ出しの常識が、いま書き換わりつつあります。
やさしい解説
小型家電リサイクル法は2013年に始まった制度で、使用済みの小型家電から金・銀・銅やレアメタルを回収します。都市に眠る資源、通称「都市鉱山」の発掘です。自治体の回収ボックスや家電量販店の店頭回収が入り口で、対象品目は自治体ごとに定められています。家電4品目(前回)と違い、こちらは「出しやすい受け皿を用意して集める」ゆるやかな設計が特徴です。
急いで共有したいのが、リチウムイオン電池の危険です。ごみに混ざった電池や充電式の小型家電が、収集車や処理施設で押しつぶされて発火する事故が全国で多発しています。モバイルバッテリー、加熱式たばこ、コードレス掃除機の電池——燃えるごみ・燃えないごみに混ぜるのは厳禁です。電池は端子をテープで絶縁し、自治体の案内する回収方法や店頭の回収協力店へ。この一手間が、ごみ処理の現場で働く人を守ります。

暮らし・現場との関わり
ご家庭でのコツは、「電池の引き出し」をひとつ作ることです。使い終わった電池・充電池・小型家電を一時保管する場所を決め、たまったらまとめて回収拠点へ。膨らんだモバイルバッテリーは特に危険信号ですから、放置せず早めに手放してください。充電中の異常な熱も、寿命のサインです。個人情報の入る機器は、初期化してから出すのもお忘れなく。
事業所から出る場合は、量や品目によって産業廃棄物としての扱い(第90回で予定)になることもあり、家庭とはルートが変わります。LED照明への更新工事などで大量の器具や安定器が出るときは、処分ルートの設計まで含めて工事店にご相談を。「正しく手放す」までが、設備更新の仕事です。入口から出口まで、電気の一生に寄り添うのが私たちの仕事です。
まとめ
小型家電は回収ボックスへ、電池は絶縁して回収ルートへ。混ぜないことが、火災予防の最終回答です。グループG「住まいと建物の安全法規」はこれで完結。次回からはグループH——働く現場の安全法規へ進みます。
※本記事は2026年7月時点の制度をもとに、内容をやさしく要約したものです。個別の判断は一次情報や専門家にご確認ください。