2025年9月、東京都北区のマンションで発生した噺家の林家ペー・パー子さん宅の火災。
当初は「仏壇の火が引火した」と報じられましたが、その後の調査で、古くなった電源コードやソケット部分の損傷が原因の可能性も指摘されています。

※画像は当時の報道写真を再描写したもの
今回はこの報道をきっかけに「漏電」や「古い配線の危険性」について、電気工事事業者の視点から解説して行こうと思います。
1,そもそも“漏電”とは?
過去にも漏電については解説している記事もございますが改めてご説明いたします。
漏電とは、本来電気が流れてはいけない場所に電流が逃げてしまう現象です。
主な漏電の原因
- 絶縁被覆(コードの外側のゴム部分)の劣化
- 湿気やホコリによる電気の逃げ道
- プラグやタップの接触不良
といったケースです。
電気が「金属部」や「可燃物」に流れれば、発熱やスパークが生じ、そこから発火につながることがあります。
つまり、目に見えない“電気の逃げ道”が火事の火種になるんです。
2,古いコードやソケットは要注意!
特に今回報道されたような古い状態コンセントやソケットは、発火リスクが高まります。
・コードが折れ曲がって固くなっている
・外皮がひび割れている
・プラグの根元がぐらついている
ホコリや湿気が多い場所(仏壇まわり、キッチン、観葉植物の近くなど)で使っている
10年以上同じ延長コードを使っている
延長コードや電源タップは「消耗品」です。
ゴムや樹脂は時間とともに劣化し、内部の銅線も酸化していきます。
「見た目が平気だから大丈夫」と思っていても、内部でショートしていることもあります。
3,家庭でできる“電気まわり”安全チェックリスト
| チェック項目 | 確認ポイント | 対応アクション |
|---|---|---|
| プラグ・コンセント | 差し込み口が緩い、黒ずみ・焦げ跡がないか? | 焼け跡があれば即交換。差し込みがゆるい場合も危険サイン。 |
| 電源タップまわり | ホコリ・湿気が溜まっていないか? | 定期的に掃除。タップは床に直置きせず、浮かせて設置出来れば理想 |
| 設置場所 | カーテン・紙・布・木製品など可燃物の近くで使っていないか? | コンセント周囲は5cm以上の空間を確保。延長コード上に物を置かない。 |
| 使用年数 | 延長コードや電源タップ、何年使ってる? | 目安は5〜10年で交換。製造年をチェック! |
| 漏電ブレーカー | 分電盤に「漏電遮断器」は付いている? | なければ設置を検討。古い家なら電気工事店に相談を。 |
| 発熱・異臭 | コードやプラグが熱くなる/焦げ臭いときは? | 使用をすぐに中止!感電・火災の危険あり。 |
| 配線の扱い | コードを家具の下に通していないか? | 圧迫や折れ曲げは断線・ショートの原因に。レイアウトを見直す。 |
4,漏電ブレーカーは最後の砦!
多くの住宅には「漏電遮断器(ブレーカー)」が付いています。
これは漏電を検知すると自動で電源を遮断してくれる装置です。
しかし、古い分電盤では付いていないケースもあります。
その場合は、電気工事店に相談して漏電ブレーカーの設置をおすすめします。
数千円〜数万円の投資で、火災や感電事故を防ぐ大きな安心につながります。
5,日常の“ちょっとした油断”が火災につながる
仏壇まわり、季節家電(扇風機・ヒーター・加湿器)、延長タップなど
毎日の暮らしの中で“電気”を使う場所は多くあります。
「何年も使ってるから安心」ではなく、古いからこそ危ないという視点を持ちましょう。
火災の多くは、ほんの小さな異変から始まります。
6,まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の火災で被害に遭われた林家ペーさん、パー子さんには、心よりお見舞い申し上げます。
お二人が長年築いてこられた温かなご家庭が一日も早く落ち着きを取り戻されることを願っております。
そして、この出来事をきっかけに、私たちも自宅の「電気まわり」を見直し、
もう一度「安全な暮らし」を考える機会にしていきましょう。
あなたの家のコンセント、大丈夫ですか?
次の休みに、ちょっとだけ電気を見直してみてくださいね。
それが「防げたはずの火事」をなくす第一歩です。