
PSEマークとは、電気製品が国の安全基準を満たしていることを示すマークです。根拠は「電気用品安全法」という法律。コンセントにつながる製品の多くはこのマークがないと販売できません。買い物のとき、そっと私たちを守っている印です。
やさしい解説
電気製品は、設計や作りが悪ければ、感電や火災の原因になりえます。そこで法律は、電気製品を「電気用品」として指定し、安全基準への適合を義務づけました。基準を満たした証として表示されるのが、PSEマークです。対象は数百品目に及び、暮らしの電気製品はほぼ網羅されています。
マークには2種類あります。ひとつは「ひし形PSE」。リスクの高い「特定電気用品」に付くもので、携帯充電器(直流電源装置)、延長コードなどの配線器具、電気温水器といった顔ぶれ。第三者機関の検査が義務づけられた、より厳しい審査の印です。人の体や火に近い製品ほど、審査も厳しくなるという考え方です。
もうひとつが「丸形PSE」。それ以外の電気用品——テレビ、冷蔵庫、照明器具、電子レンジなど、身近な家電の多くに付いています。どちらのマークも、製造・輸入する事業者の名前とセットで表示するのが決まりです。マークだけでなく「誰が責任を持つ製品か」まで示すのが、この制度の芯です。
近年は、モバイルバッテリー(リチウムイオン蓄電池)もPSEの対象になりました。発火事故の多発を受けた措置で、マークのない製品は国内で販売できません。かばんの中で毎日持ち歩く電池だからこそ、基準の意味は重いのです。発火事故の報道を思い出せば、納得の対象拡大です。
暮らしとの関わり・注意点
暮らしでの出番は、まず買い物のときです。とくにインターネット通販や海外製品では、PSEマークのない製品や、表示だけあやしい製品が紛れていることがあります。充電器・モバイルバッテリー・電源タップなど「電気の入口」になる製品ほど、マークと事業者名の表示を確かめてから買ってください。商品写真にマークが写っているか、説明にPSEの記載があるかも、通販での確認ポイントです。
価格の安さには、理由があります。基準を満たさない製品は、絶縁が薄い、部品の耐久性が低い、保護回路がないなど、見えない部分が削られていることも。マークの確認は、値段では見抜けない品質を見分ける、いちばん手軽な方法です。「安いのに大丈夫?」と感じたら、その直感を確認に変えてください。
フリーマーケットやオークションでの中古売買にも、この法律はかかわります。事業として電気用品を売るには、PSE表示のある製品であることが前提。ルールを知らずに販売側へ回ると、思わぬ法令違反になることがあります。売る前にひと調べ、が身を守ります。
私たち電気工事店が扱う配線器具や部材も、もちろんPSE適合品です。器具の持ち込み交換のご相談では、マークの有無も拝見します。安全は、製品の基準と正しい施工の両輪で守るもの。どちらの車輪も、手を抜かずにいきましょう。マークを確かめる目と、資格者に頼む習慣。この2つで、住まいの電気はしっかり守れます。
関連する用語
マークが活きる製品の話は「ACアダプター」「リチウムイオン電池」「たこ足配線」(タップ選び)の項でどうぞ。工事側の安全の証は「電気工事士」「登録電気工事業者」とあわせてどうぞ。