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VVFケーブルとは?

2026.10.01
電気の用語集No.062「VVFケーブル」のサムネイル。灰色の平形ケーブルの断面に銅線が並ぶイラスト。

VVFケーブルとは、住宅の屋内配線でもっとも広く使われている電線のことです。灰色で平たい姿から「Fケーブル」「平形ケーブル」とも呼ばれます。天井裏や壁の中で、家中に電気を届けている縁の下の主役です。

やさしい解説

VVFという名前は、ケーブルの構造を表す記号です。ビニル絶縁・ビニルシース(外装)・平形——つまり「銅線をビニルで包み、さらにビニルの外装でまとめた、平たいケーブル」という意味。600V以下の低圧配線用として規格化されています。ホームセンターの電材売り場で、輪の形に束ねられて売られているあの灰色の線、と言えばピンとくる方も多いはずです。

外装をむくと、中から色付きの絶縁被覆をまとった銅線が2〜3本出てきます。黒・白・赤といった色分けは、配線の役割を区別するための決まりごと。心線は1本の太い「単線」で、曲げた形が保たれるため、壁や天井への固定配線に向いています。黒・白・赤の色の使い分けは、工事の図面と現物を照らし合わせる共通言語でもあります。

太さもいくつかあり、住宅では直径1.6mmと2.0mmが主力です。流せる電流の大きさが違うので、照明の回路、コンセントの回路、エアコンの専用回路——それぞれに適した太さが選ばれます。細すぎれば発熱のもと、太すぎれば施工性と費用に響く——プロは負荷計算で根拠を持って選びます。

見えないところで働くケーブルですが、実は寿命もあります。ビニルの被覆は経年で硬化し、ひび割れることも。一般に20〜30年を超えた配線は、リフォームの機会に点検しておきたいところです。配線の寿命は、家の寿命より短い——この事実は、意外と知られていません。

暮らしとの関わり・注意点

まず大前提として、VVFケーブルを使った配線工事は電気工事士の独占業務です。ホームセンターでケーブル自体は買えてしまいますが、壁の中の配線やコンセント増設を無資格で行うのは法律違反。接続不良による火災リスクを考えれば、必ずプロに任せてください。「材料が買える」ことと「工事してよい」ことは、まったくの別問題です。

住まいの計画で知っておくと役立つのは、「配線は太さと回路数で決まる」ということです。たとえば大きな家電を増やすなら、既存の細い配線に相乗りさせるのではなく、分電盤から専用回路を新設するのが安全な定石。VVFの太さ選びは、その設計の一部です。工事のお見積もりに材料の型番が書かれていたら、この記号を思い出してみてください。

また、天井裏で配線がネズミにかじられる、リフォームで壁を開けたら古い配線が出てきた——そんな場面でも主役はVVFです。被覆の損傷は漏電・短絡のもとなので、見つけたら触らず、点検をご依頼ください。かじられた配線は、見えている1か所だけとは限りません。天井裏全体の点検が安心です。

ちなみに、丸い形の「VVR」という兄弟分もいます。引込口まわりなどで使われる丸形ケーブルで、中身の考え方は同じです。引込口から分電盤までの太い幹線には、より太いケーブルが使われています。家の中の配線にも、幹と枝の序列があるのです。

関連する用語

中身の銅線の話は「単線とより線」、配線を保護する管は「電線管(PF管・金属管)」の項でどうぞ。接続の技術は「圧着接続」、工事の資格は「電気工事士」もあわせて。

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