こんにちは。
お盆特別編もいよいよ最終回となりました。
これまで「夏休みの子ども向け企画」「怪談」「電気の雑学」とお届けしてきましたが、最後は少し不思議なお話です。
皆さんは「オーパーツ(OOPArts)」という言葉をご存じでしょうか。
オーパーツとは「Out Of Place Artifacts」の略で、日本語では「場違いな工芸品」などと訳されます。
その時代の技術では作れないと思われるものや、歴史の常識では説明が難しい遺物のことを指し、世界中でさまざまな議論が続いています。
今回は、その中でも「もしかすると古代にも電気が存在したのでは?」という説で有名な二つのミステリーをご紹介します。

バグダッド電池 ― 古代の電池だった?
最初にご紹介するのは、バグダッド電池です。
1930年代、現在のイラク周辺で発見されたこの遺物は、高さ十数センチほどの素焼きの壺です。
壺の内部には銅製の筒があり、その中心には鉄の棒が入っていました。
これだけなら特に珍しい遺物ではありません。
しかし研究者が実験したところ、この容器に酢やブドウ酒など酸性の液体を入れると、ごくわずかな電気が発生することが確認されました。
この結果から、「これは世界最古の電池だったのではないか」という説が広まり、多くの人々の関心を集めることになります。
もし本当に電池だったとすれば、古代の人々は約2000年前には電気の性質を利用していたことになります。
しかし現在でも用途ははっきりしていません。
巻物などを保管する容器だったという説や、金属に装飾を施すためのめっきに利用したという説など、さまざまな考え方があります。
つまり、「古代の電池だった」と証明されたわけではなく、現在も多くの謎が残されているのです。

デンデラ神殿の壁画 ― 電球が描かれている?
続いてご紹介するのは、エジプトにあるデンデラ神殿の有名な壁画です。
この壁画には、まるで巨大なガラス製の電球のようにも見える不思議な絵が描かれています。
蛇のようなものが細長い球体の中に描かれ、その下には電球のソケットにも見える台座があります。
初めて見る人の多くが「これは電球では?」と思うほど印象的な形をしています。
そのため、「古代エジプトには電気照明が存在したのではないか」という説が世界中で話題となりました。
また、ピラミッドや神殿の内部には、たいまつのすすがほとんど見つからないことも、この説を後押しした理由の一つとして語られることがあります。
しかし考古学では、この壁画は古代エジプト神話を表現した宗教的な彫刻であり、電球を描いたものではないという見方が一般的です。
つまりこちらも、「古代の照明」であると証明されたわけではありません。
それでも、現代の私たちが見ても電球にしか見えないような形をしていることから、現在でもオーパーツの代表例として紹介され続けています。

もし古代に電気があったとしたら…
私たち電気工事の仕事では、電気は生活に欠かせないインフラです。
照明を点けることも、家電を使うことも、スマートフォンを充電することも、すべて電気があるからこそ成り立っています。
そんな現代社会を支える電気が、もし数千年前にも何らかの形で利用されていたとしたら……。
想像するだけでも夢がありますね。
もちろん現在の学説では、「古代文明が現代のような電気を利用していた」という証拠は見つかっていません。
しかし、まだ解明されていない遺物や歴史の謎が世界中に残されているのも事実です。
将来、新しい発見によって歴史の教科書が書き換えられる日が来るかもしれません。
まとめ
いかがでしたか
今回ご紹介したバグダッド電池やデンデラ神殿の壁画は、「古代に電気があった証拠」と断定されているものではありません。
ですが、「もし本当だったら?」と想像しながら歴史に触れることも、学ぶ楽しさの一つではないでしょうか。
お盆休みのひととき、ご家族やお子さまと一緒に「古代文明には本当に電気があったと思う?」と話し合ってみるのも面白いかもしれません。
4日間にわたりお届けした「お盆特別編」はいかがでしたでしょうか。
次回からは通常どおり、電気工事や設備に関する情報、暮らしに役立つ豆知識をお届けしてまいります。
それでは、また次回のブログでお会いしましょう。