
フリマアプリで家電を売る。海外の安い製品を仕入れてネットで販売する——誰でも「売る側」になれる時代です。そこで知っておきたいのが、中古品・輸入品とPSEの関係。電気用品安全法は、新品のメーカーだけの法律ではありません。知らなかった、では済まされない義務の話です。
やさしい解説
まず輸入品。電気用品を輸入して国内で売るなら、輸入事業者として届出をし、技術基準への適合を確認し、PSE表示のある状態で販売する義務があります。「海外で合法的に売られている製品」でも、日本の基準とは別物。プラグの形が合っていても、それだけでは日本で売れる証明にはならないのです。個人がネットで継続的に仕入れて売る場合も、「業として」行えば立派な輸入事業者です。販売の規模の大小ではなく、繰り返し商売として行うかどうかが目安になります。
次に中古品。電安法の対象品目は、中古であっても表示のない製品を販売できないのが原則です。2000年代には、古い電気楽器や音響機器の扱いをめぐって社会的な議論となり、制度の運用が整理された経緯もあります。個人が自宅の不用品をたまに手放す程度なら「業」には当たりませんが、繰り返し仕入れて売るなら話は別。境界は「反復・継続して商売として行うか」です。

暮らし・現場との関わり
買う側の注意はシンプルです。中古品や並行輸入品を買うときも、PSE表示と事業者名を確かめる。とくに、リチウム電池を使うモバイルバッテリーや充電器は発火事故が多い分野で、表示のない激安品は避けるのが賢明です。「安かったから」の一台が、火災の原因になっては元も子もありません。旅先や職場に持ち込む充電器も、同じ目で選んでください。
売る側になる方へ。副業ブームで輸入販売を始める人が増えましたが、電気用品を扱うなら電安法の確認は必須です。知らずに無表示品を売れば、回収命令や罰則の対象になりえます。仕入れの前に「その製品は電気用品か」「表示はあるか」——この2つの確認を仕入れ判断に組み込んでください。経済産業省の相談窓口や解説資料も公開されています。
まとめ
売る人になった瞬間、電安法の義務が生まれる。中古でも輸入でも、PSEのものさしは変わりません。次回は、長く使う製品の経年劣化と付き合う制度——長期使用製品安全点検制度のお話です。
※本記事は2026年7月時点の制度をもとに、内容をやさしく要約したものです。個別の判断は一次情報や専門家にご確認ください。