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引込線と幹線とは?

2026.08.27
電気の用語集No.027「引込線と幹線」のサムネイル。電柱から家へ引込線が伸び、屋内の幹線が分電盤へつながるイラスト。

引込線(ひきこみせん)は、電柱から家までの電線のこと。幹線(かんせん)は、家に入った電気を分電盤まで運ぶ太い配線のことです。いわば、家の電気の「玄関」と「大動脈」です。

やさしい解説

電気が家に届くまでの最終区間を追ってみましょう。電柱の配電線から分かれた引込線が、空中を渡って家の外壁の受け取り口(引込点)へ。そこから電力量計(メーター)を通り、幹線となって屋内へ入り、分電盤にたどり着きます。分電盤から先は、各部屋の回路へ枝分かれ——この一連の流れが、家の電気の入口ルートです。

多くの住宅の引込線は、3本の線がより合わさった「単相3線式」です。3本あるおかげで、100Vと200Vの両方が使えます。古い住宅では2本の「単相2線式」のこともあり、その場合200Vの家電は使えません。引込線の本数は、外から見上げても意外と確認できます。

幹線は、家全体の電気をまとめて運ぶため、各部屋の配線よりずっと太いケーブルが使われます。そして、この幹線の太さが「その家で使える電気の上限」を左右します。人間でいえば、大動脈の太さが全身に送れる血液の量を決めるようなものです。

引込線の通し方には、電柱から空中を渡す「架空引込」と、地面の下を通す「地中引込」があります。多くの住宅は架空引込ですが、無電柱化が進んだ地区や、外観にこだわる住宅では地中引込も選ばれています。空を見上げて、わが家への電気の入り口を探してみるのも面白いですよ。ちなみに引込線には、道路や敷地の上で確保すべき高さが決められていて、人や車のじゃまにならないよう設計されています。

暮らしとの関わり・注意点

この用語が身近になるのは、電気の容量を増やしたいときです。オール電化への切り替え、IHやエコキュートの導入、EV充電設備の設置——契約アンペアを大きく上げようとすると、「いまの幹線の太さでは足りません」と言われることがあります。その場合は、幹線の張り替え工事(幹線改修)が必要になります。

屋外の引込線まわりにも、気を配りたいポイントがあります。庭木が伸びて引込線に触れていないか、外壁工事や屋根工事の足場が線に当たらないか、台風のあとに線がたるんだり外れかけたりしていないか。異変に気づいても、決して自分で触らず、電力会社や電気工事店へ連絡してください。

ちなみに、管理の分担は場所で分かれています。電柱から引込点までの引込線は電力会社の設備、引込点から先(メーターを除く屋内側)は、お客さま側の設備です。だから、屋内側の幹線や分電盤の工事は、私たちのような電気工事店が担当します。トラブルの場所によって連絡先が変わると覚えておくと便利ですが、迷ったらまとめて電気工事店にご相談いただければ、電力会社との調整が必要な件もあわせてお手伝いできます。

新築や大規模リフォームの際は、将来の暮らし(EV・オール電化・太陽光)を見越して、幹線に余裕を持たせておくのがおすすめです。あとから太くするより、最初に備えるほうが、費用も手間も抑えられます。幹線は、いわば家の「電気の器」。器は大きめが安心です。

関連する用語

電気が家に届くまでの全体像は「送電と配電」の項をどうぞ。到着後の司令塔は「分電盤」、契約の上限は「アンペアブレーカー」、100Vと200Vの話は「単相と三相」で解説しています。

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