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待機電力ってどのくらい?使ってないのに減る電気

2026.08.05

テレビを消しても、リモコンですぐにまたつけられる。電子レンジを使っていなくても、時計は表示され続けている。これらはとても便利ですが、その裏で、実は電気が少しずつ使われ続けているのをご存じでしょうか。それが「待機電力」です。「使っていないのに減る電気」——今回は、この待機電力の正体と、無理なく減らすコツをご紹介します。

待機電力とは「使ってないのに減る電気」

待機電力とは、家電を使っていない(電源を切っている)のに、コンセントにつながっているだけで消費されている電気のことです。「電源オフ=電気ゼロ」と思いがちですが、実はそうではありません。多くの家電は、電源を切ったつもりでも、内部ではわずかに電気を使い続けているのです。

身近な例で考えてみましょう。ずっと差しっぱなしのスマホの充電器が、何もつないでいないのに、ほんのり温かいと感じたことはありませんか。あのわずかな温かさも、電気が使われているサインのひとつです。テレビの小さな赤いランプ(待機ランプ)も、そのため。家じゅうを見わたすと、こうした「静かに電気を使っている機器」が、意外とたくさん見つかります。

ひとつひとつはごく小さな電力ですが、家じゅうの家電が、24時間、365日ずっと少しずつ使い続けていると考えると、なかなか無視できません。まさに「ちりも積もれば山となる」。まずは、なぜ電源を切っても電気を使うのか、その理由から見ていきましょう。

電源を切ったテレビでも、コンセントにつながっているだけで少しずつ電気を消費することを示し、待機電力がリモコン待受・時計・タイマー・通電維持に使われることを説明した図。
図1:電源を切っても、リモコン待受や時計のために、少しずつ電気が使われています。

なぜ電源オフでも電気を使うの?

電源を切っても電気を使う理由は、いくつかあります。いちばん分かりやすいのが「リモコンの待ち受け」。リモコンのボタンを押した瞬間に反応できるよう、機器はその信号を常に見張っています。この見張り役が、少しの電気を使い続けているのです。

ほかにも、電子レンジや炊飯器の「時計・タイマー表示」、録画機器の「予約の待機」、すぐに起動できるようにしておく「準備状態の維持」など、待機電力にはさまざまな役割があります。どれも、私たちの「便利さ」を支えているもの。待機電力とは、いわば便利さと引きかえに払っている、小さなコストなのですね。

ちなみに、ひと昔前の家電には、待機電力がかなり大きいものもありました。しかし、省エネへの意識が高まる中で、メーカー各社が改良を重ね、今の機器の待機電力は、ずいぶん小さくなっています。とはいえ、ゼロではありませんし、機器の数が増えれば、その合計は無視できません。便利な機能が増えるほど、待機電力とのつき合い方も、少し気にかけたいところです。

家庭全体で、どのくらい?

では、待機電力は家庭全体でどのくらいを占めるのでしょうか。国の調査によると、一般的な家庭で消費される電気のうち、およそ5〜6%が待機電力だとされています。「たった5%」と思うかもしれませんが、これは1年分にすると、決して小さくない量です。

電気代に置きかえると、年間で数千円分にもなる、という試算もあります。何もしていないのに、毎年これだけの電気代が、静かに出ていっているわけです。逆に言えば、待機電力を上手に減らせば、その分だけ、無理な我慢をせずに節約できる、ということでもあります。これは見逃せませんね。

たとえば、家じゅうの待機電力の合計が数十ワットあったとすると、それが一年中ずっと続くわけです。1年分に積み上げると、金額にして家庭によっては数千円になることもあります。「一度に大きく」ではなく「少しずつ、長く」使われるので実感しにくいのですが、確実に積み上がっているのですね。だからこそ、見直す価値があるのです。

家庭の消費電力のうち約5〜6%が待機電力であることをドーナツ型のグラフで示し、待機電力が大きめの機器(ガス給湯器・温水洗浄便座・テレビ・録画機器・パソコン・エアコン・ルーターなど)を並べた図。
図2:待機電力は家庭の電力の約5〜6%。1年分に積もると、意外な量になります。

待機電力が大きめの機器は?

待機電力の大きさは、機器によってかなり違います。比較的大きめとされるのが、ガス給湯器(リモコンや通電の維持)、温水洗浄便座、テレビや録画機器、パソコンとその周辺機器、エアコンなどです。常に通電しているものや、待ち受け機能を持つ機器ほど、待機電力が大きくなる傾向があります。

もちろん、これは機種や使い方によっても大きく変わります。最近の家電は省エネが進み、待機電力もぐっと小さくなってきました。とはいえ、古い機器が家にたくさんあると、その分だけ待機電力もかさみます。「どの機器が電気を使い続けているか」を意識するだけでも、節約の第一歩になります。

待機電力を減らすコツ

待機電力を減らす、いちばんシンプルな方法は「使わない機器のプラグを抜く」ことです。とはいえ、毎回コンセントを抜き差しするのは大変ですよね。そこで便利なのが、「スイッチ付きの電源タップ」です。手元のスイッチをパチッと切るだけで、待機電力をカットできます。テレビまわりなど、機器が集まる場所に使うと効果的です。

また、機器本体に「主電源スイッチ」がある場合は、リモコンで消すだけでなく、主電源からしっかり切ると、待機電力を減らせます。旅行などで長く家を空けるときは、使わない機器をまとめてオフにしておくのもおすすめ。ふだんは気づきにくい待機電力ですが、こうしたひと工夫で、着実に減らしていけます。

最近の家電には、待機電力をおさえる「エコモード」や、一定時間で自動的に電源が切れる「オフタイマー」を備えたものも増えています。こうした機能を活用すれば、抜き差しの手間なく、かしこく待機電力を減らせます。買い替えのときは、消費電力とあわせて、待機電力の小ささや省エネ機能もチェックしてみると、あとあとおトクですよ。

待機電力を減らすためにやってみたいこと(プラグを抜く・主電源オフ・スイッチ付きタップ・長期外出時にまとめてオフ)と、抜かない方がよいもの(録画予約中の機器・冷蔵庫・Wi-Fiルーター・時刻や設定が消える機器)を左右に並べた図。
図3:使わない機器から見直すのがコツ。ただし、抜かないほうがよい機器もあります。

抜きすぎ注意。無理なく続けるのがコツ

ただし、何でもかんでも抜けばよい、というわけではありません。録画予約をしている機器を抜くと予約が実行されませんし、Wi-Fiルーターを抜けばインターネットが使えなくなります。冷蔵庫はもちろん、常に動かしておく必要があります。また、時刻や設定が消えてしまう機器を毎回抜くと、そのたびに再設定が必要で、かえって手間が増えてしまいます。

スイッチ付きタップを選ぶときは、つなぐ機器の消費電力の合計が、タップの上限(定格)を超えないように気をつけましょう。また、コンセントやプラグにホコリがたまると、火災(トラッキング現象)の原因になることもあります。待機電力の見直しは、ふだんあまり触らないコンセントまわりを点検し、掃除するよいきっかけにもなりますよ。

大切なのは、「長く使っていない機器」や「たまにしか使わない機器」から見直すこと。使っていないプリンターやゲーム機、来客用の家電などは、待機電力カットの狙い目です。無理なく、続けられる範囲でやるのがいちばん。ストレスなく取り組めることだけを習慣にしていきましょう。

まとめ

待機電力は、電源を切っていても、コンセントにつながっているだけで消費される「使ってないのに減る電気」でした。家庭の電力の約5〜6%を占め、1年分では意外な量に。リモコン待受や時計表示など、便利さを支える大切な役割もありますが、使わない機器から上手に減らせば、無理なく節約できます。スイッチ付きタップを使うなど、続けやすい方法から始めてみてください。

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