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感震ブレーカーとは?

2026.08.25
電気の用語集No.025「感震ブレーカー」のサムネイル。揺れを感じて作動するブレーカーと地震波のイラスト。

感震ブレーカー(かんしんブレーカー)とは、大きな地震の揺れを感知すると、自動で電気を止めてくれる防災装置です。地震のあとに起きる「電気火災」を防ぐ切り札として、国も設置をすすめています。

やさしい解説

なぜ、地震で電気を止める必要があるのでしょうか。じつは、大きな地震にともなう火災の過半数は、電気が原因とされています。倒れた電気ストーブ、傷ついた配線、そして停電復旧の瞬間に火花が散る「通電火災」……。揺れの直後、人が避難してだれもいない家で、電気が火元になってしまうのです。

感震ブレーカーは、この連鎖を断ち切ります。おおむね震度5強以上の揺れを感知すると、自動で電気を遮断。ブレーカーを切るいとまもなく避難しても、電気の火元を残さずにすみます。

タイプはいくつかあります。分電盤に組み込む「分電盤タイプ」(内蔵型・後付け型)、特定のコンセントだけを止める「コンセントタイプ」、おもりの落下やバネでブレーカーを物理的に切る「簡易タイプ」。本格的なものから数千円で始められるものまで、選択肢は幅広くあります。工事のできない賃貸住宅でも、コンセントタイプや簡易タイプなら取り入れやすいのがうれしいところです。

この装置が注目されるようになった背景には、過去の大震災の教訓があります。阪神・淡路大震災や東日本大震災では、地震にともなう火災の6割前後が電気関係だったと分析され、国は感震ブレーカーの普及を防災対策として位置づけました。「揺れたら、まず電気を断つ」は、データに裏づけられた備えなのです。

「ちょっとした揺れでいちいち電気が切れたら困る」という心配は無用です。作動の目安は震度5強相当の大きな揺れ。ドアをバタンと閉めた振動や小さな地震では作動しないよう設計されています。

暮らしとの関わり・注意点

設置で気をつけたいのが、「夜の地震で作動すると、照明も消える」ことです。真っ暗な中での避難は危険なので、揺れから遮断まで数分の猶予をもたせられるタイプを選んだり、停電で自動点灯する足元灯や懐中電灯を寝室に備えたりと、暗さへの備えをセットで考えましょう。懐中電灯は「寝室の決まった場所に置く」と決めておくと、いざというとき迷いません。

また、在宅医療機器など、止まっては困る機器があるご家庭では、設置方法に工夫が必要です。すべてを一律に切るのではなく、回路を分けて対応するといった設計もできますので、専門家に相談してください。安全と安心は、設計しだいで両立できます。

自治体によっては、感震ブレーカーの設置に補助金を出しているところもあります。とくに、住宅が密集した地域では設置が強くすすめられています。お住まいの市区町村の制度を、一度調べてみる価値がありますよ。制度は年度ごとに変わるため、検討の際は最新情報の確認を。防災は、思い立った日が始めどきです。

分電盤タイプの設置は、電気工事士による工事が必要です。分電盤の交換時期(目安13年)と合わせて、感震機能付きの分電盤へ更新するのも、かしこい選択です。私たちのような電気工事店に、お気軽にご相談ください。

関連する用語

防ぎたい火災の正体は「通電火災」の項でくわしく解説します。設置場所となる「分電盤」、ふだんの見張り役「安全ブレーカー」「漏電ブレーカー」も、あわせて読むと防災の全体像がつかめます。

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