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接地工事の種類と使い分け|A種からD種まで

2026.08.29
電気の法規・法令No.041「接地工事の種類」のサムネイル。アース記号と種別のイラスト。

今回からのグループEは、電気の安全の要——接地(アース)と保護の世界です。初回は接地工事の種類から。実はアースにはA種からD種までの階級があり、場所と電圧によって使い分けられています。まずはこの仲間分けを頭に入れましょう。聞き慣れない記号も、整理してしまえばすっきり分かります。

やさしい解説

接地の役目は、漏れた電気を安全に大地へ逃がすこと(用語集126番の姉妹編です)。電圧が高いほど漏れたときの危険も大きいため、逃がし道にも階級が設けられています。A種は高圧の機器用。B種は少し特殊で、変圧器の低圧側に施す接地——高圧の世界と低圧の世界の「橋のたもと」を守る役です。ふだん目にすることはありませんが、電気の安全の舞台裏で大切な仕事をしています。

C種は300Vを超える低圧の機器用、そしてD種が300V以下——つまり家庭の機器のアースです。洗濯機の緑の線の行き先は、このD種接地。危険の大きさに応じて、求められる接地抵抗(次回のテーマ)や施工の作法が変わります。第7回の電圧の区分、第27回の特定電気用品と同じ、「危険に応じて守りを厚くする」という電気法規の一貫した発想が、ここにも生きています。区分ごとに求める数値が違うのは、危険の質が違うからです。

A種・B種・C種・D種という接地工事の4区分の図解。

暮らし・現場との関わり

ご家庭で意識するのは、ほぼD種だけで大丈夫です。ただ「アースにも種類がある」と知っておくと、ビルや工場の話が読めるようになります。キュービクルの点検報告書に並ぶ「A種・B種・D種」の測定値は、それぞれ別の持ち場を守る逃がし道の健康診断なのです。報告書の見方が分かると、点検の立ち会いも少し楽しくなります。数字の並びにも、ちゃんと意味があるのです。

そしてB種接地は、実は全世帯の守り神でもあります。電柱の変圧器のB種接地がきちんとしているから、万一変圧器の中で高圧と低圧が触れても、家庭へ危険な電圧がなだれ込みにくい。見たことのない接地に、毎日守られている——そんな話です。縁の下の働き者に、たまには思いを馳せてみてください。

まとめ

接地はA〜D種の4階級。電圧の高さに応じて逃がし道の等級が決まっています。これでアースの世界の地図が手に入りました。次回は、その品質を数字で測る話——接地抵抗値の「100Ωと500Ωの分かれ目」です。

※本記事は2026年7月時点の制度をもとに、内容をやさしく要約したものです。個別の判断は一次情報や専門家にご確認ください。

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