
消費電力(しょうひでんりょく)とは、家電が使う電気の「パワー」のことです。単位はワット(W)。数字が大きいほど、一度にたくさんの電気を使うことを表します。
やさしい解説
消費電力は、「電圧(V)×電流(A)」で計算できます。たとえば100Vのコンセントで10Aの電流が流れると、消費電力は1,000W。家電のラベルや取扱説明書に書かれている「消費電力○○W」は、その機器が動くときに使う電気のパワーを表しています。
W数の大きい家電には、はっきりした共通点があります。それは「熱をつくる家電」だということ。ドライヤー(約1,200W)、電子レンジ(約1,400W)、電気ケトル(約1,300W)、アイロン(約1,200W)など、どれも1,000W超えの大食いです。一方、扇風機は数十W、LED照明は10W前後と、熱をつくらない家電はぐっと小食です。
ここで注意したいのが、「W数が大きい=電気代が高い」とは限らないこと。電気代は、パワー(W)に加えて「使う時間」で決まるからです。この「パワー×時間」については、次の用語「電力量(kWh)」でくわしく解説します。
1,000Wは「1kW(キロワット)」とも書きます。また、ラベルの消費電力は多くの場合「最大でこれだけ使う」という定格の数字です。実際の消費は運転状況で変わり、たとえばインバーター式のエアコンは、立ち上がりこそ大きな電力を使いますが、部屋が安定すればぐっと省エネ運転になります。
エアコンのカタログには「期間消費電力量(kWh)」という似た項目もあります。こちらは「ひとシーズン使ったときの電気の量」の目安で、瞬間のパワーを表すWとは別物。単位がWなら瞬間のパワー、kWhなら使った量、と覚えておくと混乱しません。
暮らしとの関わり・注意点
消費電力の知識がいちばん役立つのが、コンセントまわりの安全です。壁のコンセントや電源タップの上限は、一般に合計1,500Wまで。ドライヤーと電気ケトルの同時使用など、大きな家電を重ねるとあっさり超えてしまいます。タップの発熱・発火を防ぐため、W数の大きい家電は壁のコンセントに直接つなぎましょう。
また、同じ部屋の回路でW数の大きい家電を同時に使うと、ブレーカーが落ちる原因になります。よく使う家電のW数をなんとなく頭に入れておくと、「これとこれは同時に使わない」という判断が自然にできるようになりますよ。
また、家庭の分電盤から延びる1つの回路で使える電気は、一般に20A・約2,000Wまでが目安です。電子レンジやIH、大型エアコンなど、1台でW数の大きい家電に「専用回路」が用意されるのはこのため。コンセントにさす小型の「ワットモニター」を使うと、家電ごとの消費電力を実測できて、節電のヒント探しがちょっと楽しくなりますよ。
節電の観点では、「W数の大きい家電の使用時間を少し削る」のがいちばん効きます。たとえば1,200Wのドライヤーを毎日5分短くすると、1日0.1kWh、1か月で約3kWh=およそ93円、年間では1,000円あまりの節約に。小さな数字に見えても、W数の大きい家電ほど、同じ工夫の効果が大きくなります。
関連する用語
「電力量(kWh)」は消費電力×時間で、電気代のもとになる量です。タップや機器の上限を表す「定格」、上限超えの状態である「過負荷」「たこ足配線」も、消費電力とセットで覚えたい用語です。