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電気事業法とは|電気の世界の「憲法」をやさしく解説

2026.07.20
電気の法規・法令No.001「電気事業法」のサムネイル。法律の本と天秤のイラスト。

電気事業法(でんきじぎょうほう)とは、日本の電気のしくみ全体を束ねる、いちばん大もとの法律です。発電所から家庭のコンセントの手前まで、電気の旅のすべてに目を配ることから「電気の世界の憲法」とも呼ばれます。新シリーズ「電気の法規・法令」の第1回は、すべての土台になるこの法律のお話です。かたい名前ですが、中身は「電気を安全に、安定して届けるための約束ごと」です。

やさしい解説

電気事業法には、大きく2つの顔があります。ひとつは「事業のルール」。発電・送配電・小売といった電気ビジネスの登録や義務、取引の公正さを定める顔です。もうひとつが「保安のルール」。電気設備を安全に作り、安全に使い続けるための決まりごとで、私たちの暮らしに直結するのはこちらです。このシリーズでも、主役になるのは保安の顔です。

保安の柱を3つだけ挙げます。第一に、電気設備(法律のことばで「電気工作物」)は、国が定める技術基準に適合させ続けること。第二に、高圧で受電するビルや工場は、保安規程を定めて電気主任技術者を置くこと。第三に、家庭などの設備は有資格者が工事すること(これは電気工事士法と連携しています)。資格の話は、本シリーズの第11回からたっぷり扱います。当ブログの用語集で登場したルールの多くは、たどればこの法律に根っこがあります。

発電から送配電、家庭までを電気事業法が見守る図解。

暮らし・現場との関わり

ご家庭との接点は、ふだんは目に見えません。けれど、数年に一度の電気設備の定期調査、停電時の復旧体制、電気の品質(電圧や周波数)の維持——「電気が当たり前に安全に使える」日常は、この法律が電力会社や設備の持ち主に義務を課しているからこそ成り立っています。空気のように当たり前の安心ほど、法律が下支えしているものです。

事業所との接点は、もっとはっきりしています。高圧受電の建物が「自家用電気工作物」として保安体制を組み、点検を続けるのは、まさに電気事業法の要求です。用語集でご紹介した「自家用電気工作物」の法的な根拠が、ここにあります。キュービクルの点検も、保安規程も、出発点はすべてこの法律です。

まとめ

電気事業法は、電気の安全と安定を支える大もとの法律。次回からは、この憲法の下にある「電気設備技術基準」「解釈」「内線規程」へと、実務に向かって降りていきます。用語集の「自家用電気工作物」「低圧受電と高圧受電」もあわせてどうぞ。

※本記事は2026年7月時点の制度をもとに、内容をやさしく要約したものです。個別の判断は一次情報や専門家にご確認ください。

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