番外編 日本の灯台 野島崎灯台

久しぶりの番外編の投稿になります。

今回は千葉への出張の際に訪れた野島埼灯台についてご紹介したいと思います。

 

 

 

野島埼灯台とは

野島埼灯台は千葉県南房総市の野島崎に立つ日本の洋式灯台の一つであり、国の登録有形文化財に登録されております。
この灯台は古くは1866年(慶応2年)という動乱の幕末期真っ只中に結ばれたアメリカ、イギリス、フランス、オランダの4ヶ国との「改税条約」(別名・江戸条約)によって建設することを約束した8ヶ所の灯台(観音埼、野島埼、樫野埼、神子元島、剱埼、伊王島、佐多岬、潮岬)の一つになります。通称、条約灯台とも呼ばれていました。
1870年(明治2年)には観音埼灯台に続いて、日本の洋式灯台では2番目に初点灯しました。これは野島崎は東京湾に出入りする船舶にとっては、昔からの重要ポイントだったので、他に先立って建設されたからです。

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現在ではコンクリート製ではあるものの当時は白色八角形の煉瓦造灯台で、基礎から灯火までが30メートルの高さ、灯台のものとしては最大サイズのフランス製第1等フレネル式レンズを使用した第1等灯台でした。そしてその明るさは石油灯器で6,500カンデラ(cd)だったそうです。
カンデラと言われてもあまりピンとはきませんが一般的な自動車のロービームの最低光度が1灯につき6,400カンデラ以上としているため当時としてはともかく現代においては特別明るいとは言えないかもしれません。
ただ、現在は関東大震災時に倒壊した際に鉄筋コンクリートで立て直し、その時に電化され現在では730,000カンデラ、光達距離にして17海里(約31km)と大きく改修されました。

 

野島埼灯台資料展示室

野島埼灯台には野島埼灯台資料展示室と言う施設も併設し、中では野島埼灯台の当時の写真や資料、実物展示などで野島埼灯台の歴史に触れることが出来ます。
中でも烏帽子島灯台に使われていた第2等フレネル式不動レンズなどはその大きさは圧巻です。他にも昔使用されていた灯台の機器なども展示されており、吉見式時儀点晴灯器や岡本式日光弁など今で言うタイマースイッチや自動点滅器のご先祖様のような機器やまだ研究段階であった頃の風力発電機などの展示などもあり、とても興味深いです。

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は少し観光紹介のようなないようになってしまいましたが番外編と言うことでご容赦ください。
しかし、野島埼灯台は日本有数の登れる灯台であり南房総一のビュースポットとしても知られております。
房総半島最南端の地で太平洋を一望してみてはいかがでしょうか。
南房総に行く機会がありましたら立ち寄ってみるのもいいかもしれません。

入場料:灯台とセットで大人300円(寄付金)

参観時間 3月~9月
土日等 8:30~17:00*
平 日 9:00~16:30*

(8/10~8/19) 8:30~16:30*

10月~2月
土日等 8:30~16:00*
平 日 9:00~16:00*

入場は参観終了時刻*の20分前までにお願いします。