医療現場におけるコンセント

先日、深谷市にある介護施設での電源工事を行いました。
病院などもそうなのですがこういった介護施設などの工事はいつもより一層の注意を払って作業させて頂いております。
というのも分電盤などの操作の際に誤って違う回路を落としてしまったらそれが生命維持装置などの重要な機器に繋がっていたら・・・などとつい考えてしまい緊張感を持って臨んでいます。

そういうわけで今回は医療や介護の現場におけるコンセントについてご紹介いたします。

 

・医療の現場のコンセント3種類
私たちが普段日常的に生活している中でコンセントと言えば白いコンセント想像する方が大半でしょう。しかし、病院などの特別な環境においては3種類のコンセントがその用途に応じて使い分けられております。

 

①商用コンセント
こちらは私たちが普段から見慣れている普通の「白い」コンセントでプリンターや掃除機など通常の家電に電源を供給するもので最も多く設置されているものです。

 

②非常用コンセント
このあたりになりますと普段の生活ではなかなか目にすることのないもので特徴としては通常のコンセントが「白い」のに対して非常用コンセントは「赤色」になっております。これは視覚的に用途を判断できるようにしているからです。

こちらのコンセントは非常用と言うだけに発電機に接続されております。そのため停電時などに発電機への切替さえすれば使用することの出来るコンセントとなっております。

 

 

③無停電非常用コンセント
こちらも非常用のコンセントですが若干用途が異なります。というのもこちらは発電機からの供給でなくUPS(無停電電源装置)というものから電源を供給しており、前述の非常用コンセントは発電機から供給を受ける際にどうしても停電時と復電時に切替のため供給が停止してしまいます。
しかし無停電非常用コンセントはその名の通り供給が途切れることなく使用できます。
これは生命維持装置や手術灯など止まってしまってはならない重要な機器のためのコンセントになります。そしてその判断はこちらも視覚的に判断できるよう「緑色」をしております。

つまり色によって重要度が区別されており、白→という順番に信頼性の高さが上がってきます。また、昔からある病院などでは茶色っぽいコンセントなどもありますがこれは非常用コンセントに相当します。
というのも以前は非常電源を「赤色」または「こげ茶色」と規定していたため現在のように「赤色」で統一する以前の仕様のままだと考えられますが用途は同じです。
ちなみに病院等で使用させているコンセントは医用コンセントとして区別されておりコンセント自体にホスピタルを示す「H」の刻印が刻まれております。

 

いかがでしたでしょうか?
今回は医療現場という普段はあまり関わることのない場所での電気にまつわるお話をさせて頂きました。