この違いは何? 安全靴のふたつの規格について

先日、とある工場のLED交換工事を行ったのですがそちらの工場は非常に安全意識の高い企業様で安全靴をJIS規格のもので作業を行って欲しいと言う要望を頂きました。
筆者はそれまで安全靴に何らかこだわりがあると言ったことはなかったのですがそんなことをきっかけに安全靴に関して目を向けてみました。
今日はそんな安全靴(先芯の入ったもの)の規格や基準の話をしていこうと思います。


二つの基準 JIS規格とJSAA規格

安全靴の規格は大きく分けて2種類あります。それはJIS規格とJSAA規格というものです。JIS規格というのはなんとなく、耳にしたことがあるという方もいらっしゃると思いますがJSAA規格とはいったいなんでしょう。
JIS規格(日本産業規格)は産業標準化方に基づいた国家規格であり、厳しい基準をクリアしたものにのみ与えられます。
そのため、素材や製造工場においても認定されたものである必要があり、素材に関しては革製品のものが一般的で長靴などでは総ゴムや総高分子性のものでないといけません。

対するJSAA(公益社団法人日本保安用品協会)規格は一部でJIS規格よりも基準値が若干低く設定されておりますので耐久性は劣りますがJIS規格と比べ、人工革製品を主流に合成皮革やゴム、編み物、プラスチックなども認められており、使用素材の自由度の高さから軽量かつデザイン性に富んだものが多くあるのが特徴です。

以上の違いがJIS規格とJSAA規格の違いとなっております。

ただ、ひとつ改めて説明させていただきますとJSAA規格も基本性能の基準はJIS規格値に準じたものとなっているため、安全性に関しましては十分な性能を持っております。

そのため、JSAA規格の方が劣っているという訳ではなく、あくまで求められる性能の差によるものです。

皆さんの安全靴の選定の際には規格表記に意識を傾けてご自身の用途や目的に合ったものをお選びください。