番外編 明治時代のサーチライト光源 戦艦三笠

つい先日、筆者は横須賀を訪れる機会があり、以前より興味のあった「記念艦みかさ」を見学してきました。
歴史を感じさせる当時の状況を刻銘に残したその姿に圧倒され、時間を忘れ、見入っておりました。
そんな中、とても興味深いものがありましたのでご紹介します。

それは「探照灯」と言うものです。
「探照灯」とはすなわちサーチライトのことで船舶においては探索や信号、合図などに使用される照明なのですが明治時代の探照灯には光源に「炭素棒」を使用していたそうです。
炭素棒を光源とする仕組みは2本の高純度炭素棒の先端をわずかに離し、電極間に電圧をかけることで発生するアーク放電を利用する方法です。

このときに発生する光は非常に強く、知っている方なら分かると思いますがアーク溶接の時に発生する光を想像して頂ければ分かりやすいと思います。

この光源は探照灯以外にもかつて「銀幕」などと謳われていた時代の映画に使用する映写機の光源としても利用されておりましたが発光時間が短く、キセノンランプや水銀ランプなどに取って代わられてしましました。

また、探照灯も同様で現代ではLEDになっているものもございます。

そんな昔の機器を目にする機会はあまりありませんので今回は番外編としてご紹介させて頂きました。